磁石がつく場所と、
つかない場所を、一本にする
金属3Dプリンター(DED)は、異なる金属を継ぎ目なく一体で積層できる。
これはその可能性を示すサンプルです。
SUS316L / 非磁性
マルエージング鋼 / 磁性
磁性・非磁性を使い分けたい時
これまでは部品を分けるしかなかった
ひとつの製品の中で「磁石がつく場所」と「つかない場所」を両立させたい。そんな時、選べる方法は限られていた。
01
別々に部品をつくり、あとから組み合わせる
磁性のある金属とない金属で、それぞれ別の部品をつくり、溶接やねじ止めで組み合わせるのが一般的な方法だった。
02
接合部に継ぎ目や段差が残る
溶接や締結では、接合面がそのまま構造上の継ぎ目として残る。強度や寸法精度の面でも、余計な配慮が必要になる。
03
部品点数と組立工程が増える
磁性・非磁性を切り替えるためだけに、部品点数と組立の手間が増える。小さな製品ほど、その負担は相対的に大きい。
金属3Dプリンターは、
異なる金属を、継ぎ目なくひとつに
積層する
組み合わせ方がちがえば、できることがちがう
同じ「磁性・非磁性の使い分け」でも、実現方法によって構造も工程数もまったく異なる。
| 従来の異素材の組み合わせ | 金属3Dプリンター(DED) | |
|---|---|---|
| 造形方法 | 別部品を製作し、溶接・締結 | 一体積層で成形(積層中に金属を切替) |
| 接合部 | 溶接線・締結部が残る | 継ぎ目のない一体構造 |
| 磁性のコントロール | 部品の選定・組み合わせで対応 | 積層する金属を切り替えて作り分け |
| 部品点数 | 用途に応じて増える | 1部品で完結 |
同じ一本のバーの中に、
磁性のある場所とない場所をつくる
左半分はSUS316L(非磁性)、右半分はマルエージング鋼(磁性)。ひとつの積層プロセスの中で金属を切り替えることで、磁石が右側だけに吸い付く一本のバーができる。
この一本は、特定の製品のために作られたものではなく、DEDが異なる金属を一体で積層できることを示すために製作したサンプル。磁性と非磁性を同じ部品の中で使い分けたい場面——たとえば、磁気を利用する部分と、磁気の影響を避けたい部分が隣り合うような設計——に応用できる可能性がある。
ひとつの部品の中に、
磁性と非磁性を、継ぎ目なく積層する
